盆栽的圖像學—浮世繪所見的江戶盆栽文化 田口文哉著 林容伊譯
故宮文物月刊 432 期(2019 三月號)
田口文哉(? 2000卒 さいたま市大宮盆栽美術館学芸員)
https://www.sankei.com/region/news/181125/rgn1811250027-n1.html
【彩人国記】大宮盆栽美術館学芸員・田口文哉さん(41) 海外を参考、「BONSAI」再発見
日本を代表する伝統園芸「盆栽」。その聖地として世界にも知られている「大宮盆栽村」(さいたま市)の一角にある大宮盆栽美術館の学芸員で、大学で教鞭(きょうべん)をとることもある田口文哉さんに、海外で注目を集めている「BONSAI」の魅力に迫った。
--盆栽美術館に勤務するきっかけは
「大学院では日本美術史を研究しており、盆栽に熱心ではありませんでしたが、就職活動を始めた時期と美術館の開設時期が重なり、公募に申し込んだところ、採用されました」
****
****
「みなさんは『盆栽』を人にどのように説明しますか?」と、いきなり質問からスタート。当てられました(汗)。「では『鉢植』との違いは?」と次の受講生を指していきます。さすが講義慣れしていらっしゃる先生、私たちの答えをきちんと拾ってスムーズに話を続けてくださいます。ホッ。漢字の成り立ちを丁寧に教えていただきました。
詳しくは省略しますが、一つ一つに意味があります。漢字を分解して意味を統合すると、盆栽は「浅い皿に木を体裁よく切って整えてうえたもの」となり、鉢植は「深い皿にまっすぐに木をうえたもの」となるそうです。正に名は体を表すです。
【盆栽のルーツは中国?!】
「では、盆栽のルーツを辿っていきましょう」と、多くの貴重な資料のスライドを使って、歴史を紐解き、流れるように説明してくださいます。
本日のテキスト「盆栽の物語」(さいたま市大宮盆栽美術館発行、カラー32ページ、300円)は、図録をカラーでふんだんに載せてあり、コンパクトに古代から現代までのを解説してある薄くて読みやすい冊子で、初学者の入門図書として最適です。初回講義のときにいただいてすぐ読んであったので、少し予習できた感じです。興味ある分野だと予習も自然にするものです(苦笑)
歴史を遡ると、一番古くは中国で1300年前の8世紀、壁画に上記写真(テキスト表紙)の絵が描かれており、これが盆栽のルーツなのではないかといわれているそうです。盆栽アカデミーの講座を受講するまで日本が盆栽の発祥地だと思っていたのでそれだけでも驚きでした。
また、中国での最古の文献は15~16世紀の中国で「盆景(ぼんけい)」という記述がみられるだけで、他の資料は残念ながら現存していないようです。
一方、日本では、14世紀(700年前)の鎌倉時代以降の絵巻物に盆栽の絵が登場しています。また、呼称としての紹介は、「Bonsan」としてポルトガルの宣教師が16世紀(500年前)の室町時代に日本語辞典で紹介したとのこと。「盆仮山(ぼんかざん)」→「盆山(ぼんさん)」「鉢木(はちのき)」→「盆栽(ぼんさい)」と呼称の変遷を歴史や絵画、文献資料で説明してくださいました。学芸員の先生は、古文書の漢字や、のたくったような文字をさらりと読んでしまうところがかっこいいです。真似したくても全く読めません。
【浮世絵や能にも「盆栽」が登場】
今日の講義の私が一番好きだった部分は、浮世絵の中の盆栽探しです。これまで浮世絵は、ただ「いいなあ、洒落てるなあ」と鑑賞していたくらいでしたが、よく見ると盆栽があちこちに。さらに描かれた人物の目線や歌にも意味が。もっと色んな浮世絵で盆栽探しをしたくなりました。とても面白いです!
【江戸から現代へ】
江戸時代末期に、現代のように床の間に盆栽が飾られるようになったようですが、西の文化「茶の湯」「いけばな」に影響を受けて江戸で「煎茶」「盆栽」が流行ったという流れも面白いです。煎茶会という京都や大阪で当時流行ったサロンも盆栽が普及するきっかけとなったようです。
明治時代は「文人木(ぶんじんぎ)」というひょろっとした形の盆栽が風流だとされました。それが時代と共に自然の樹形を好むように変わってきたとのこと。
奥が深い盆栽の歴史をタイムマシンに乗ったように教えていただき、実技で盆栽の手入れを学ぶだけでなく、盆栽の知識が急に厚みを増したように感じました。
講義の翌日に古本屋の前を通る機会があったので、つい盆栽に関係ありそうな古い本を探して、室町時代の絵に盆栽が描かれているのを発見し、一人でニヤリと喜んでおりました。
【授業後のお庭】
盆栽たちは夏仕様に日よけを作ってもらっています。遮光率は70%くらいだとか。メモメモ。自宅に盆栽を持ち帰って管理するために色々参考にさせていただきます。私の目指すところは「素人が簡単に世話をする」です。
沒有留言:
張貼留言